技術科の授業をするのに、市販のキットでは物足りないなあ…と長年思い、製作キットから離れてさまざまな製作にチャレンジしてきました。今回チャレンジしたのは、Bluetoothスピーカーです。
KRC-86BというBluetoothオーディオの受信基板を中心に、電源基板、アンプ基板などを接続して、スピーカーを製作することにチャレンジしてみたいと思いました。試作を経て、回路は定まってきたのですが、配線が複雑。「これがプリント基板になってくれたらなあ…」「でも、試しにつくってみるにも、そもそも方法も分からないし、見積もりをとると1枚でも結構な金額だし…」といろいろ調べていたら、発見したのがユニクラフトさんでした。なになに、無料…?!
unicraft紹介キャンペーンで、プリント基板製作サービスの感想をホームページに掲載すれば無料と…。これなら一回試してみたい!ということで、このページを書いております。
プリント基板製作の手順は、
というもので、ガーバーデータさえ自力でつくることができれば、後は発注して待つだけというシンプルなものです。少しずつ、説明したいと思います。
1.「PCBE」でガーバーデータの製作
専用ソフト「PCBE」でガーバーデータを製作します。最初は意味が分からず沈黙したのですが、PCBEを使ったプリント基板設計 PCBE操作マニュアルをユニクラフトさんが準備してくれていたので、これを見ながら少しずつ作業を進めました。プリント基板がいくつかの層でできていることが理解できていれば、それほど難しい作業ではありませんでした。
子どもの頃に自由帳に迷路を書いていたような感覚で、「ここに線を通してみよう」「ここに穴を開けよう」「これくらいの大きさのランドならはんだづけしやすいかな」と考えながら作業を進めるのが楽しかったです。
2.できあがったガーバーデータを発注
PCBEでつくったガーバーデータを出力し、ユニクラフトさんのホームページから発注します。ファイルメニューの「基板製作見積」を選択すると、自動でユニクラフトさん仕様のガーバーデータが出力できるようになっていて、とても簡単でした。こうして簡単にできあがったZIPファイルを、そのままユニクラフトさんのホームページから発注します。
3.進捗を見ながら届くのを待つ
注文した後は、ただただ待つだけです。ユニクラフトさんのホームページ上から、いつでも進捗状況が確認できたので、作業が進んでいることが確認できて安心でした。
発注から1週間。こうして届いたのが、こちらのプリント基板です。
緩衝材にしっかり包まれ、しっかり密封されて届きました。
開封してみると、想像以上にきれいに仕上がったプリント基板が。ランドはすべて予備はんだがされています。
さて、早速使ってみます。今回は4枚分の回路を1枚にかいたので、まずはのこぎりで切断していきます。本当はパキパキ折れる加工ができるんでしょうね。
続いて、はんだづけ。ランドがスルーホールで、しかも予備はんだ済みということで、熱の伝わり、はんだの流れ、すべてとても良好。とてもはんだづけしやすかったです。これなら中学生も作業しやすいかもしれないですね。
手持ちの実装部品が足りなかったので、必要最低限になってしまいましたが、最後まで無事はんだづけできました。2mmピッチのところも抜群に作業がやりやすかったです。もちろん、電源をつなぐと動作も良好。完璧な仕上がりです。
難しいんだろうな…と思っていたプリント基板の発注でしたが、ユニクラフトさんのホームページから得られる情報だけでなんとかなってしまいました。もう少し改良して、本格的に量産できたらいいなと思います。ユニクラフトさん、この度はありがとうございました。